屋久島旅行記その16 1泊2日 白谷雲水峡〜縄文杉ツアー8


 

山ですれ違った人々

%e7%99%bb%e5%b1%b1%e3%83%ab%e3%83%bc%e3%83%88%e5%a4%a7%e6%a0%aa%e6%ad%a9%e9%81%93%e5%85%a5%e5%8f%a3
トロッコ道の終点地大株歩道入口に到着。ここから一気に縄文杉を目指す。

僕の参加した宿泊ツアーの良いところは、多くの日帰り登山の方々と時間をずらせるので、ゆっくり周れる事だ。前半はあまりにも人がおらず、人と出会った時にちょっとホッとしたぐらい。トロッコ道が終わる大株歩道入口から険しい登山になるのだが、僕達が下山する帰りにはこれから縄文杉を目指す人達でごった返していた。ここから2時間以上かけ縄文杉に行く道中にトイレはなく、最終トイレポイントとなる。

「ここが最後のトイレなんで、絞り出してくださいねー!」

集団を率いるガイドさんが叫んでいた。皆が一様にトイレに並ぶ姿はモヤモヤした物が残る。特に、女子は大変だと思う。ショッピングセンターは女子トイレの設置数が重要視されるが、ここではそうは行かない。故に、来る人を選ぶし、それでも来るような人だから、より楽しめるのだろう。ここのトイレは大量の排泄物処理を前提とする、エコな浄化循環式水洗トイレになっていた。エコというときれいなイメージがあるかもしれないが、和式便器に排泄物も有効利用しているに違いない泥色の水が常に流れている。

こんな所にわざわざ来る人達だからなのか、すれ違う人すれ違う人の感じがとても良かった。光芒が瞳に反射して登山者の表情を無垢にし、ルックスも2割増しだ。外人さんも目立つ。すれ違った5%以上は外国人だった印象だ。渡航経験がない僕が言っても信憑性がないが、フランスに住んでそうな人達がダントツで多かった様に思う。格好もそれぞれ。インパクトNo.1は、若かりしジェローラモさんばりのルックスで、細身の裸の上にまるで短ランのように丈の短いおしゃれなシャツを羽織り、バキバキに割れた腹筋をむき出しにしていたイギリス在住のイタリア人っぽい人。次点は、近所のコンビニに出向くような軽装でスマホを凝視しながら、トロッコ道をデッキシューズで歩いてきたインド人風の青年。

インド人風青年「Where is ウィルソン株?」

Sさん「There! ◯▲□$〜」

インド人風青年「O.K! Thank you!」

Sさんがしばらく歩いてから、このインド人風青年が心配になったのか、戻る素振りをして葛藤していたのが印象的だった。きっと、「3時間ぐらい先だけど大丈夫?」と伝えたかったんだと思う。雨降ったらどうすんだ?とも思ったけど、そのひょうひょうさに感服した。若いからなんとかなった事でしょう。

第3位は小学生の集団で、歩いている最中、急に「おなかいたい」としゃがんだ子供。遠足あるあるで本人には申し訳ないが、ほっこりした気持ちになった。

DSCF0829
2016.7.25(Mon.) 13:20

DSCF0832
2016.7.25(Mon.) 13:25「翁杉」 標高1,000m 樹高23.7m(倒木前) 胸高周囲12.6m 推定樹齢2,000年
2010年9月10日倒木。幹内部の約90%が腐朽により空洞化していて、自重と着生木の重さに耐えきれず折れたらしい。(参照:九州森林管理局)

DSCF0960
2016.7.26(Tue.)8:36「翁杉」
2,000年を経て倒木した爺さん杉の上に孫杉が。でも、新しい杉の平均寿命は1年だそう。

DSCF0961
2016.7.26(Tue.)8:38「翁杉」

DSC01393
2016.7.26(Tue.)8:26「ウィルソン株」標高1,030m 胸高周囲13.8m 推定樹齢2,000年余り 1914年(大正3年)アメリカの植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソンによって世に紹介される。1586年(天正14年)広く屋久杉が伐採される以前に豊臣秀吉に献上するため伐採された模様。

屋久島資料館によると、江戸初期には屋久杉材が年貢などに使われ、以来、幕末までに5~7割もの屋久杉が伐採されたと推定されている。もともと、島の人々は屋久杉を神木としてあがめ、伐採することはめったになかったのだが、広く活用されるようになったのは、泊如竹(とまりじょちく)というお坊さんが経済的に苦しい生活をしている人々を見かねて、屋久杉の活用を提案し、山にこもり、「神の許しを得た」と説いて回ったからだそう。切っても良い屋久杉の選別方法は「屋久杉の前に斧を立てかけ、次の日になっても倒れていなければ、その杉には神様が住んでいないので切っても大丈夫」といったもの。屋久島環境文化村センターでみた資料では、屋久杉を伐採した跡にはお礼に3本(5本?失念…)の杉の苗を植えていたそう。(資料:泊如竹ー鹿児島県

DSC01387
2016.7.26(Tue.)8:24 ウィルソン株の中は空洞になっており、湧き水が湧いている。大株神社(木魂神社)が祀ってあり、祠には九州銘菓の黒棒が捧げられていた。。。

苔むす森ですれ違った女子三人組が、面白い話しをしていた。

「ねえねえ、ウィルソン株でハートの写真を撮ると恋が叶うんだって!〇〇ちゃんは沢山撮らないとね〜!!」

是非、あなたもハートポイントを探して恋を成就させて欲しい。

%e3%83%9f%e3%82%bd%e3%82%b5%e3%82%b5%e3%82%99%e3%82%a4%e3%81%ae%e5%b7%a3中にはミソサザイの巣も!! 苔で巣を作る。人が多い所で巣を作るつばめと同じ性質だとすれば、ここウィルソン株もよほど賑やかなのかもしれない。

DSCF0842
2016.7.25(Mon.) 14:19

DSCF0843
2016.7.25(Mon.) 14:22

DSCF0848
2016.7.25(Mon.) 14:32
ここから森の雰囲気が変わったのをよく覚えている。

DSCF08502016.7.25(Mon.) 14:52

DSCF0852
2016.7.25(Mon.) 14:53 屋久島の人は口笛で風を呼ぶ。

DSCF0861
2016.7.25(Mon.) 15:02「大王杉」 標高1,190m 樹高24.7m 胸高周囲11.1m 推定樹齢3,000年
縄文杉が知られるまでは最大の屋久杉といわれ、整備された道もここまでだったそう。

DSCF0866
2016.7.25(Mon.) 15:13「夫婦杉」 標高1,230m (右)樹高22.9m 胸高周囲10.9m 推定樹齢2,000年(左)樹高25.5m 胸高周囲5.8m 推定樹齢1,500年

実際は逆らしいが、右が旦那の栄養を吸ってブクブク太った奥さんで、えぐられた跡が痛々しい左はほっそい旦那にしか見えない。まさに、現代社会の中高年夫婦を象徴している。

DSCF0870
2016.7.25(Mon.) 15:25 あと少しで……

DSCF0873
2016.7.25(Mon.) 15:50「縄文杉」 標高1,300m 樹高25.3m 胸高周囲16.4m 推定樹齢2,000年代~7,200年

到着後のファーストショット。逆光でまさに後光が射していた。